amazon musicHD
いまオーディオ好きの間で何かと話題のamazon musicHDを使い始めて約3ヶ月。今回はamazon musicHDについて。amazon musicHDには「HD音質」と「ultraHD音質」の2種類のロスレスオーディオがある。HDは16ビット、最小サンプルレートは44.1kHzのCD音質。 Ultra HDは24ビット、サンプルレートは44.1kHz〜192kHz。定額の音楽配信で妥協不要とは。ほんと驚きました。ただし、Ultra HD再生するのは単純ではありません。
結論から書くと、我が家の場合、24ビット192kHzのUltra HD再生環境でベストな選択はオプチカルケーブルでDAコンバータ(DAC)+2015年モデルまでのMac(MacBookPro、iMac)を接続」でした。
理由は、「styleaudio製DACで24ビット192kHzに対応出来るのは光入力のみ。(carat−topaz signatureはUSB入力が出来るが24ビット96kHzまでしか対応していない)」。最近のDACはUSB入力が24ビット192kHzまで対応しているから、2015年以降のMacでUSB出力すれば24ビット192kHzまで対応出来ます。
また、Macは2015年モデルまでのMacbookPro、iMac、Macmini、PacProのみ3.5mmのイヤホン端子から光出力出来ます。2017年モデルから光出力は省略/Macbook、MacbookAirはどのモデルも光出力出来ません)
MacはDACのそばに置いた方が楽なのでMacBookProを。手持ちのDACはStyleAudioのCarat-Topaz Signature(光入力/USB入力)、Carat-Sapphire&SapphireLE(光入力)と3機種と2010年〜2011年頃のモデル達ばかりなので、光入力は24ビット192kHzまで対応可能だが、Carat-Topaz SignatureのUSB入力は24ビット96kHzまでしか対応していないので、MacBookProのS/PDIF 光デジタル出力からCarat-Sapphire(もしくはSapphireLE)に接続しています。
なお、Macで24ビット192kHzのUltra HD再生するには、もうひとつ設定しなければならない点があります。
1)「ファインダー上で「アプリケーション」のフォルダを開く→「ユーティリティ」フォルダ→「Audio MIDI設定」を開きます。
2)「Audio MIDI設定」内蔵出力の項目で、スピーカーまたはヘッドフォンの「フォーマット」の設定を変更。24ビット(96kHzまたは192kHz)の最大サンプルレートへ設定。
・・・これで24ビット192kHzまでののUltra HD再生が出来るようになります。
amazon musicHD、applemusic、CD、アナログ盤と聞き比べしてみたが、CD同様、もしくはそれ以上。ついでに最近のハイレゾリマスター版みたいに昔のソースをハイレゾ化したソースなどはCDよりも音が良い。ネット配信サービスなのに・・・これはやばい。applemusic・・・比較するのはちょっとね。
正直「CDはもう買わなくていいかな」と。CDはいつかリッピングしてNASに入れないとなぁとずっと考えていたのだが、リッピングの手間を考えたら気が遠くなる作業になるし、amazon musicHDで良いかなと本気で考えています。
アナログ盤との比較では、HD、ultraHDと配信ソースの音源差もあるので一概には言えないけれど、遜色ないとも言えるし、一部はamazonの方がいいかなと思ったものもあったが、やはりアナログ盤の方に軍配が上がる。
このamazon musicHDの良さを味わうには、「有線接続」が大前提になるので、AirPalyでの利便性に慣れ切った身にはちょっと面倒ではある。(AirPalyについては別項参照)
【iPhoneでのultraHD再生】
iPhoneで24ビット192kHzのUltra HD再生は不可能なのか?ということなのですが、「lightning-カメラアダプタ→D/Dコンバーター(DDC)を介して有線接続」で可能です。
ボクは知人が持っている「M Audio MicroDAC 24/192」でlightning-カメラアダプタ→M Audio MicroDACのS/PDIF 光デジタル出力→Sapphireに光入力で繋いで試してみました。iPhoneの端末性能は「24ビット48kHz」なのですが、「M Audio MicroDAC 24/192」を介せば無事24ビット192kHzにアップサンプリングされました。しかし、MacBookProと比べると音の線が細くなり、MacBookProで繋いだ方が音が断然良かったです。
【AirPlay再生】
これは、appleのAirPlayの仕様で、16ビット44.1kHzなので、amazonでいう「HD音質」までとのこと。とはいえapplemusicやSpotifyで聴くよりも断然amazonで聴いた方が音質は良い。
※AmazonmusicHD上のプレイヤーの端末の製網では24bit/48kHzと表示される。AirPlayでAirMacExpressには16ビット44.1kHでデータ送信されているのだと思います。 (違っていたらどなたかご指摘ください)
【Bluetooth接続】
amazonによると、「送信中にオーディオを圧縮するため、HDおよびそれ以上の音質での再生をサポートしていません。Qualcomm aptX/aptX HDまたはSony LDACワイヤレス標準のいずれかで高度なBluetoothを使用する一部のワイヤレスヘッドフォンおよびAndroidデバイスは、HD/Ultra HD 再生(最大24ビット、48kHz)をサポートします」とのこと。
手持ちのBowers&Wilkins P7Wirelessで24ビット192kHzのソースをBluetooth接続した場合、「16ビット44.1kHz」での再生でした。P7WirelessはBluetooth 4.1準拠。コーデックはSBC/AAC/aptX(Standard Latency)。Bluetoothのバージョンによって違いがあるのかなぁ。ボクには正直よくわかりません。音質はAirPlay再生同様、applemusicで聴くよりも断然amazonで聴いた方が音質は良い。
windows、Androidともにハードを持ってないので試せていない。
windowsについては全く試していないのでよくわかないが、USB出力→DACという流れで再生OKだと思います。
Android端末は、2014年にリリースされたAndroid Lollipopを搭載したAndroid端末の多く、またはそれ以降にリリースされたAndroid端末では、HD/Ultra HD再生をサポートしているようで、iPhoneよりも環境は整っていると言える。
【さいごに】
amazon musicHDは月額1980円、Prime会員1780円(年払い17800円)というのは、より高音質で音楽を楽しみたい人にとってはレコードやCD1枚分/月相当と思えばさほど高いとは感じない。
ただし、現状はHD、UltraHDともに楽曲数がさほど多くない、applemusicに慣れた人が使うにはamazon musicのUIが使いやすいものではない、再生するのに多少のラグがある等の難点はある。そしてamazonの問題ではないと思うが、高音質なだけに、ソースのバラツキ感が結構気になってしまう。また、配信されているultraHDも全てが192kHzというわけではない。むしろ192kHz以下のソースの方が圧倒的に多い。かといって24ビット192kHzのソースの方が圧倒的に音質が良いかというと、決してそういうわけではなく、やはり録音の良し悪しに左右される。
そしてやはり自宅のWi-Fiで環境での再生が前提になってしまうことは否めない。外出先で利用はデータ通信量が半端なくなるのでかなり厳しいだろう。パケット代のことを考えるとamazon musicHDは外では一度も試す気にはならない。
また、amazon musicHDをハイクオリティで楽しもうと思うと、このamazon musicHDの良さを味わうには、「有線接続」が大前提になるので、AirPalyでの利便性に慣れ切った身にはちょっと面倒ではある。知識も必要だし、DACなどの機器類も買いそろえないといけない。DACだったら何でもいいというわけではない。Hi-Fiな音を奏でるしっかりしたDACでないと本来の良さは味わえない・・・というように難易度が高く、誰にでも勧められるというわけではない。しかしオーディオ好き、音楽好きにはかなり刺さるサービスだと思います。90日間のお試し期間ががあるので、興味のある方は一度試してみて欲しい。サブスクもついにここまで来たかと。時代の流れを実感すると思います。
とはいえ、amazon一本に絞ったかというとapplemusic、Spotifyも併用してます。使い勝手、楽曲数、おすすめの選曲といい、applemusicならではの魅力もある。appleもうかうかしてられないと感じてるはずなので、5Gになればきっと同じようなサービスを始めるのではと信じている。
これからはアナログ盤だけを買い揃えれば良いかなと思いました。