Bang&Olufsen beovox CX100(1984 - 2003)
久しぶりにパッシブ型のスピーカーを買った。
beovox CX100のオリジナルモデルbeovox C75(1978-1984)とはデザインは同一。B&Oのエンジニアが低域、高域のユニットからの信号が耳に届かず、音の歪みが発生することを発見し、Jacob Jensenにデザインを依頼。そのため上下のウーファーが内向きになっている。Jacob Jensenが「形態は機能に従う(form follows function)」と解説した通り、音響的にもデザイン的にも練られたB&Oらしいプロダクト。いまから42年前にデザインされた製品。1978年のID Award受賞。
1984年にbeovox CX100へと引き継がれ、定格入力がC75の75Wから100Wに変わっている。(SPユニットが変更されたのかも)2002年にパッシブスピーカーの製造終了するまで製造。2003年まで販売されたロングセラー。アルミ筐体のフィニッシュは、Black以外にSilver、Whiteと3色。WhiteのスピーカーネットはWhite。Silverモデルが欲しかったけれど、汚れやキズが目立つので綺麗な状態の個体がなかなかみつからない。Whiteも同様でスピーカーネットの変色も多い。Blackで良かったと思っています。
CX100はアルミニウムキャビネットに10cmのウーファー×2基、2.5cmツイーターの3基のユニットを搭載、W12cmx H32cm x D20.5cm 、重さ5kg の密閉型のブックシェルフ型のスピーカー。接続はDIN2ピン端子。仕事部屋にリビングのメイン機"beosystem7000+beolab Penta"の予備機として保有するbeomaster7000と接続。beomaster7000側はオス端子、CX100側はメス端子。DIN2ピンのオス、メスの端子は秋葉原の千石電商にて、スピーカーケーブルはオヤイデ電気にて、DIN2ピン端子に刺しながら選んだが、細めのケーブルしか通らず、BELDEN 9497を購入し自作。
ウーファーのウレタンエッジが腐るのはPentaのスコーカー同様、お決まりのパターン。ゴム製のスピーカーエッジを取り寄せて自分で交換しました。
実は今回、beomaster7000のアンプ部を使って初めてパッシブスピーカーを鳴らしてみた。beomaster7000出力110 W ×2(8オーム時)と意外とパワーアンプの出力は大きいのです。
CX100は狭い部屋向けのスピーカーだし、ウーファー2基とはいえ、たかだか10cmだから、ローエンドはそこそこしか出ないし、ハイあがり気味の音。カタログには低域不足ならサブウーファーbeobox conaを追加するようにと紹介されている。
ということで、トーンコントロールで調整するしか術はない。LoudnessをONにしても良いとは思うが、個人的にはLoudnessを付加するのは好みではないので、トーンコントロールのみで調整。ややハイが強調気味なので、Treble -2、Bass +4で落ち着いた音を奏でるようになった。
これまでbeomaster7000にはbeolab2500を繋いで再生していたが、beolab2500の芳醇なサウンドとは異なり、CX100は全体的に線が細め。ロックやポップスよりは、キースジャレットのようなピアノジャズなどの方が気持ち良く楽しめる。うまくハマればbeolab2500よりも美しく澄んだ音を奏でてくれるし、少音量での音楽再生で、音が痩せることはない。大きな音量よりも少音量向き。ソースの良し悪しに左右されやすいと感じた。まだ短時間しか聴けてないけれど、いま持っているスピーカーとは違うサウンドを奏でてくれるので、新鮮ではある。
また、HiFiBerry製で、RaspberryPi搭載するデジタルアンプ「beocreate」というボード型の製品があり、CX100に組み込むとアクティブスピーカーにすることが出来る。アンプ部は30W×2と60W×2のデジタルアンプ。入力はTosLinkでのオプチカル入力し、24bit/192kHzの内蔵DACを使っての音楽再生。
オプションのRaspberryPiを使ってWi-FiまたはBluetoothでワイヤレススピーカーとして使えるようになる。
beocreateの使用方法は下記の2択。
1)CX100に内蔵。スピーカーの配線を直接ボードに繋いでしまう
2)ボードを外付け。ボードのSP outからスピーカーケーブルで繋いで使用
(1)のように内蔵させると他のアナログアンプを繋ぐことは出来なくなる。価格はRaspberryPi含み$251.75。デジタルアンプの音質次第だと思うので、音が良いかどうかは何ともいえない。重さ5kg×2基、計10kgを持ち運ぶのは非現実的だと思うので、据え置きでの用途だろうが、面白いアプローチだとは思う。
■HiFiBerry beocreate
https://www.hifiberry.com/beocreate/